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第7回 正月にやってはいけない一年の運気が下がる行為

正月

一年の始まりを祝う正月。おめでたい日は何をしてもいいと思うでしょうが、実は正月にもタブーがあるのです。それらの’行為をすると一年の運が下がってしまうといわれています。そこで、この記事では正月にやってはいけない7つの行為を紹介。また、開運のご利益があるゲン担ぎも解説するので参考までにご覧ください。

正月の由来や歴史

正月とは暦のはじめの月です。1月1日を「元日」、元日の午前中は「元旦」。また、 元日から3日までを「三箇日」、7日までを松飾りが置かれる期間を意味する「松の内」と表します。

正月は古来よりある行事で、いつから始まったかは不明です。中国式の太陰太陽暦が導入以前前や仏教の伝来前など説はさまざま。いずれにしても、6世紀半ばより前に正月があったと考えられます。そして、江戸時代には現代の正月の形式が確立。軒先に門松が飾られ、街中では初売りや初商いで賑わっていたとされています。

正月は歳神様を迎える時期

正月は年神様をお迎えする日。年神様は祖霊神で各家庭に訪れ幸福を与えるほか、人々に新たな魂を授けるとされています。また、自然の神として五穀豊穣のご利益をもたらしてくれます。このように、幸福を授けてくれる年神様をもてなすことから、正月は「迎える」と表現されるのです。

現在は祝日ですが、本来の正月はお盆と同様に先祖を祀る行事でした。暦をみると、1月は1日の元旦、松の内の7日、小正月の15日に対して、太陽太陰暦で7月1日は地獄の釜が開く窯蓋朔日(かまぶたついたち)、7日は七日盆、15日はお盆となるようにサイクルが同じなのです。それがいつしか慶事となり現代に至ります。

正月にやってはいけない行為

正月は心身を十分に休息させて平穏に過ごすと開運が得られます。やってはいけない行為には、縁起を重視する日本ならではの思想が影響しています。

掃除をすると歳神様が逃げる

元日に掃除をすると、年神様が家から離れてしまい運を逃すといわれています。ほこりとともに歳神様を外へ追いやってしまうのです。元日に掃除をせずに過ごすためにも大晦日の大掃除が重要。神仏は清い場所が好きなので、年を越す前に家中の汚れを取ると開運を掴めます。

なお、元日に掃除をするのが良くないとされる理由に、女性を休ませる目的もあります。「正月くらいは家事をせずに休んでほしい」という労いの気持ちが込められているのです。言い換えると、年初めは家族でゆっくり過ごすのが本来の楽しみ方ということなのでしょう。

火を使うと荒神が怒る

元日に火を使ってはいけません。台所には、不浄や災難を除去する火の神である荒神(こうじん)が宿り、元日に火を使うと荒神を怒らせてしまうといわれています。 おせち料理を前もって準備するのは、正月に台所を使わないための知恵。また、昔はお風呂も火を炊くことから元日の入浴は避け、2日以降に入っていたようです。

刃物を使うと良縁が切れる

包丁やハサミなどの刃物は「切る」を意味し、慶事では避けられる道具です。新しい年の始まりである正月は特に忌み嫌われ、一年の良縁や幸運を割くと考えられています。また、刃物は危険な道具なので、新年からケガをしないように使用を止めていたとも捉えられます。

けんかをすると人間関係がさらに悪化する

元日に行った行為はその年が終わるまで続くといわれています。元日にケンカをすると人間関係のトラブルが起きやすくなります。職場の人とケンカをしたとしても、対人運全体に影響が及ぶため、家庭や恋愛も不調に見舞われます。最悪の場合、別れに発展する恐れがあるので気をつけましょう。

また、日本では言葉は魂を持つと考えられており、元日に発した言葉は良くも悪くも一年の運を左右するのです。相手を傷つける言葉や罵声、怒りの感情は不運のもとなので抑えましょう。

良い初夢を他人に話すと実現しなくなる

正月にやってはいけない行為は、良い初夢の内容を話すこと。良い夢を見たら人に話したくなるでしょうが、話すは「離す」を表し、せっかく掴んだ運気を手放すと考えられています。

夢の通りうまくいくはずが話すことでチャンスを逃してしまうので、高次のお告げは心の中にしまっておくのが鉄則。なお、初夢が悪い内容の場合は、話すと厄から逃れられるため積極的に話しましょう。

四足動物を食べるのは縁起が悪い

正月に四足動物を食べるのは縁起が悪いとされています。いわれは様々ですが、仏教の教えにならっており、奈良時代から食べることを禁止していたようです。それを踏まえておせち料理やお雑煮を見ると、地域限らず豚や牛が使われておらず、どれも鶏肉が主流なのがわかります。現代では、野菜を牛肉で巻いた八幡巻きやローストビーフを、おせち料理として詰める家庭が増えており風習は薄れつつあるようです。

水を使うと福が逃げる

元日に水仕事をすると運が逃げるといわれています。掃除で歳神様を外に追いやるのと同様に、水を使うと歳神様から授かった運が流されてしまうのです。元日の入浴は良いエネルギーを流す行為。洗濯は「服を洗う」が「福を洗い流す」という忌み言葉となり、縁起が悪いといわれています。

正月に行うゲン担ぎ3選

正月にやってはいけない行為がある一方で、ご利益を存分に授かれるゲン担ぎもあります。

1:書初め 字が上手くなる

新年に一年の願いや目標を書き記す書初めは、「吉書初め」とも呼ばれるゲンを担ぐ行事。平安時代に恵方に向かって祝賀を書いたことが由来です。現在では一般的に1月2日に行われ、書初めをすると字が上達するといわれています。

2:どんと焼き 開運効果がある

どんと焼きとは、小正月である1月15日に正月飾りや書き初めを燃やす行事で、呼び方は「さいと焼き」や「鬼火焼き」など地域によって様々。どんと祭で書初めを燃やすと字が上手くなる、灰を持ち帰り家の外に撒くと厄を祓える、煙を頭にまとわせると無病息災のご利益があるなど、多くの開運効果があります。そして、歳神様は天高く燃える炎とともに天上に戻っていくのです。

3:おせち料理を食べる 豊かな一年になる

現代のおせち料理は、洋風やアレンジに富んだものなどレパートリーが豊富。正統な日本のおせち料理には、一品ごとに意味が込められています。数の子は子孫繁栄、昆布巻きは良縁や祝い事、お煮しめは家庭円満など。おせち料理を一品ずつ味わうことでゲンを担げるのです。


一年の計は元旦にあり
正月は新しい年の始まりで、ほかの月と比べると開運のご利益を授かりやすいです。ただし、古くから伝わる「してはいけない行為」には注意しましょう。「一年の計は元旦にあり」というように最初が肝心なので、心穏やかに楽しく過ごしましょう。

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