第4回 捨てる生活はなぜ運気が上がるのか?
よく、部屋の掃除をしたり、部屋の荷物を整理整頓したりすると、運気が上がるというのを耳にすることはありませんか? このような中でも、ものを捨てることを意識した生活は、より運気を向上させるといわれています。そこで今回は、捨てる生活はなぜ運気が上がるのかということをご紹介します。
ものを捨てることのスピリチュアルな意味
日本人の感覚として、ものを捨てることは気分もスッキリして、何かを手放すことで、悪いものも手放すことになり、何か別のものが手に入るというイメージがあります。いってみれば、これはとてもスピリチュアルな考え方といえます。
また、片付けや「断捨離(だんしゃり)」などがブームになっており、部屋を綺麗にすることで、新しい運気を引き寄せ、運気を上げるという考え方も浸透しています。中には、片付けをするだけで幸運体質になれるという考え方まであります。
この片付けが運気を上げるというスピリチュアルな考え方を持つのが、風水です。風水では、万物には気が宿っているといわれており、もちろん人が住む部屋の中にも気があります。陰陽の考え方に基づき、気には良い気と悪い気があり、汚れた部屋や散らかった部屋は悪い気が蔓延してしまい、運気にも悪影響が及ぶといわれています。
このことから、不要なものを捨てることは風水の視点からすれば悪い気が減る一つの方法といえます。
しかし、私たちの心の中には、せっかく買ったものだから、せっかくもらったものだから、せっかく誰かが作ってくれたものだからと、もったいなくて捨てられないという心もあります。そのような「思い」を持っていると、ものが捨てられないこともあります。しかしそうしたもったいないという気持ちの背後には、執着もあるかもしれません。そこで運気を上げるために、悪い意味での執着を手放すということもスピリチュアルな行為といえます。
ものを捨てることがなぜ運気を向上させるのか
では、こうしてものを捨てることで、なぜ運気が向上するのでしょうか。その理由をみていきましょう。
悪い気が宿っているものがなくなる
先ほどもご紹介した通り、風水では万物には気が宿っているといわれているため、捨てるものに悪い気が宿っている場合は、それを手放すことで悪い運気も遠ざけることができるといえます。悪い気が遠ざかれば、その分、これまで運気が低迷していた原因が減ることもあるでしょう。そうすれば、自然と運気も上がるはずです。
例えば、書類や本などの木の性質を持つものは、古くなればなるほど若々しさや発展性、成長などが失われてしまいます。そのような古い書類や本をいつまでも自分の生活圏にとどめておくことは、悪い気の影響を多分に受けるため、自分自身の成長を妨げるほか、例えば会社を経営している方にとっては企業の業績低迷につながってしまいます。たかが書類や本と思われるかもしれませんが、実は運気を大いに下げてしまう結果となってしまうのです。
自分が本当に必要なものがわかる
ものを捨てることは、決してものを手放すことばかりに意味があるのではありません。むしろ捨てたものというのは不要だったということです。不要なものを全部捨てれば、当然必要なものだけが手元に残ります。すると、本当に必要なものだけが見えてきて、本当の自分がわかります。つまり、自分というものの本質が見えてくるのです。
そうなると、やがて自分の本当にしたいこと、本当の願いが見えてきます。イメージしたことは実現するといわれているため、本当の願いや目標が明確になっただけでも充分な収穫になります。
感情がポジティブになる
人は周囲の環境によって感情や気分が変化します。周りの人が盛り上がっているコンサート会場では、やはり自分のテンションも上がりやすくなります。しかし一方で、暗く、ゴミが溢れているような部屋に住んでいると、気分まで暗くなっていくものです。考え方までネガティブになり、何をやってもマイナスになってしまうでしょう。このことから、清潔できれいに掃除された部屋や、不要なものが捨てられ、必要なものだけ最小限にとどめることは、気持ちもスッキリして爽やかになります。自然とポジティブな考えが生まれ、あらゆることがうまくいくようになるでしょう。このようにものを捨てることがきっかけになり、良い循環が生まれることが期待できます。
無駄な買い物が自然と減る
ものを捨てるという行動により、無駄な買い物が自然と減ります。なぜなら、無駄なものを捨てる習慣ができると、自然と「本当に自分にとって必要なものかどうか?」という視点が培われるためです。いざ、ものを買う必要が出てきた際にも、その本当に自分にとって必要かどうかという意識が働き、無駄な買い物が自然と減るでしょう。
そうすれば、自然と貯金ができるようになり、いわゆる貯金体質になります。するとその分だけ、金運がアップすると考えられます。
ものをためない生活を送るスピリチュアルなメリット
このように、ものを捨てることで、運気が上がる理由はたくさんあります。では、こうしたものをためない生活を送ることによる、スピリチュアルなメリットはどんなことがあるのでしょうか。いくつかみていきましょう!
過去に縛られなくなる
ものをためない生活は、常に不要なものは捨てられ、さらに新しくものが増えるときも、必要なものだけになります。人がものを捨てられないのは、多くの場合、思い入れが深いことが原因です。そうしたものをいつまでも持ち続けることは、過去に縛られたまま、人生を過ごすことになります。過去の思い出はその人にとって非常に綺麗で美しいものであっても、過去のものにすぎません。つまり、過去のものに縛られているうちは、新しい成長が見込めないということです。ものをためない生活は、過去への執着が減ることで、あなたを成長と発展へと導いてくれるでしょう。
人との争いごとが減る
多くの方が体験している通り、ものがごちゃごちゃ散らかっている部屋にいるときには、人の感情もイライラしがちになります。するとどうしても一緒に住んでいる人同士も争いごとが増えます。うちは仲良し家族だから、と思っていても、知らず知らずのうちに、お互いがお互いを心の中で非難し合っているケースもあるかもしれません。すべてがものが多いことが原因とはいえませんが、悪い気が蔓延している部屋の中では、そうしたリスクは非常に高くなります。ものをためない生活を送ることで、人との争いごとが減ることにつながります。
選択肢が減ることで迷いも減る
ものが少ないと迷いが減ります。例えば、洋服はわかりやすい例えになるでしょう。洋服をたくさん持っていると、その分だけ選択肢が増えることになるため、朝起きて「今日は何を着ようかな」と迷ってしまい、時間の無駄使いになります。確かに選択肢が多いことは豊かな生活かもしれません。しかしそこには潔さと即決というスキルも必要になるでしょう。
その点、ものをためない生活では、選択肢も限られており、本当に必要なものだけが手元にあるため、ほぼ迷うことは皆無です。はじめから選ぶものは決まっているのですから。
迷いが減れば、時間が創出されます。すると、これまでできなかった新しいことにもチャレンジでき、新しい自分と出会えるはずです。
雑念が減る
先ほどもお伝えした通り、ものが乱雑でごちゃごちゃしていて、ゴミ屋敷に近いような部屋では、人はイライラしがちでストレスも膨大になるものです。そのような状態では、人の念にも悪影響がおよび、雑念だらけになります。すると精神的にネガティブになり、やがて身体もなんとなく不調をきたすといわれています。よくいわれるのが、雑念が多いと夜、眠れなくなることです。ものをためない生活は、いつも不要なものが周りになく、スッキリとした状態であるため、雑念にとらわれることも少なくなります。その結果、夜、ぐっすり眠れるようになったという人も実際にいるのです。
不要なものを捨て、ものを持たない生活を送ることは、ただスッキリとするなどの感情面のメリットだけでなく、運気をアップさせ、成長や発展をもたらしてくれるといわれています。また、人間関係もよくなり、多くの人がその効果を実感しています。
一度、ものを持たない生活を考えてみてはいかがでしょうか。