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能者助言集

第1回 霊媒体質で悩んでいる方へ -中編- 明智歳徳先生

軽度の霊媒体質を気に病む必要はない。しかし、例外もある。

霊媒体質

このように軽度の霊媒体質というものは、本人の自覚、心の持ち方次第で思うよりも容易く制御することができるものです。念にせよ、霊感にせよ、しょせんは人間の意識波動の産物ですので、日々の習慣の中でその意識自体を高みに押し上げるように努めさえすれば、劣悪な霊的存在などは自然に感知しにくくなっていくのです。つまり、低次元の霊幽界と本人の意識波長が同調しなくなるわけです。

ただし、これには例外もあります。当時者が桁はずれの霊感、あるいは霊媒能力を持って生まれた場合です。そうした人間というのは、その卓越した霊能力を世のため人のために使って奉仕する天命を授けられていますので、厳しい修行、修練を積むことが必要となるのです。己が能力を磨き上げ、それを完全に自己制御することができなければ、我欲という小さな枠の中で自滅の道を歩むことになりますし、天命に背いて神仏より課された修行、修練を怠れば、理不尽な災いが身に降りかかります。

現に古今の有名な霊能者の多くが、生まれながらの強い霊感に悩み苦しみ、その苦悩から逃れるために神道や仏道の修行を修め、結果として後の自分があると語っております。幕末の頃に神仏の啓示を受けて、新たな宗派を興していったいわゆる新興宗教の教祖たちなどの生き様を見ても、その前半生はおしなべて不運です。もがき苦しむような人生の試練を連続して与えられ、もはや神仏以外には頼れるものがいない状況を作られ、有無を言わさずその世界へ引き摺り込まれていくのです。

自分の意識を清く保てば、(憑き物=ゴミ)は自然に落ちる。

話が少し脇へずれました。本題へと戻ります。結論としては軽微な霊感体質、たまに霊を見たり、金縛りにあったりという程度であるならば、さほど気に病む必要はないということです。それどころか本来は、軽い霊障や憑依ぐらいは自分自身の力で振り払うべきなのです。

たしかに私共ではお電話を通しての除霊浄霊、波動の調整、厄払いなどを承っておりますが、少なくとも私個人に関しましては、よほど重篤で急を要する事態でなければ、これらの特別処置はいたしません。ご自分で努力されて初めて、不浄の霊を寄せ付けない健全体質が育まれるからです。たとえ何かの拍子に憑依されてしまったとしても、心の持ち方を常に正しくして、規則正しい生活を営み、万物に対する善意と感謝の念を忘れずに過ごせば、悪い憑き物は自然に落ちてしまいます。

地縛霊、動物霊、浮遊霊といったものは、いわば身に降りかかったゴミのようなものです。ゴミや汚れが身体に付けば、お風呂に入って洗い落とします。これと全く同じ道理で、意識の状態を自分で浄化することさえできれば、霊的なゴミ・汚れは容易に取り除けるのです。そしてそれは皆様が思うよりも、はるかに簡単であるということです。

なお、お風呂の話が出たついでの余談ですが、たとえば緊急措置的に憑き物を落としたいという場合は、片手にふた掴みほどの粗塩を溶かし込んだお湯に浸かるだけでもてきめんの効果が現れます。また、寒い季節でなければ、お風呂場で頭から冷水を浴びるのもおすすめします。いわゆる水垢離というものです。

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